ルーマニアの旅行ガイドを開くと、観光地として「モルドヴァの五つの修道院」と記されており、フモール、アルボーレ、ヴォロネッツ、モルドヴィッア、スチェビツァの五つの修道院の名前が並んでいる。そして、中でも、スチェビツァ修道院の規模が最も大きく、外壁の壁画の保存状態ちょいと書かれている。これらの聖堂はどれも、町ともいえない小さな村にあり、独特な形をしている。そして、何よりもその珍しい外壁の絵に目が釘付けになる。
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五つのうち、最後に訪れたのが、「スチェビツァ修道院」。聖堂はほかのものより一回り大きく、周囲に堅固な外壁が巡らしてあり、世界遺産にふさわしい威容である。ところが、世界遺産に登録されているのは、この五つのうち、スチェビツァをはずした四つと、ガイドブックでもまったく無視された無名の三聖堂だけである。一体、どうなっているのか。